僕、心配なんだよ!

 

打ち合わせでお会いした方から、
「うちの子はどうしたのでしょう?」とご相談されました。

以前は猫ちゃんを2匹飼っていて、
2匹とも良い子で自由気ままに生活をしていました。

ある日から突然、
年下の猫ちゃんがご婦人の高級メゾンのバッグや
洋服にマーキングをするようになったそうです。

「他の家族の持ち物にはしないのに、
私のブランド物の洋服やバッグにするのです。
ブランドが解る猫(笑)もうバッグなどは全部、捨てましたけど」

私:「今もするのですか?」
婦人:「今はしません、なぜだったのでしょうね。」

私:「動物は理由がなければ、飼い主さんが嫌なことをわざわざしません。
きっと、何かはあるはずなのですけどね。
でも、そのタイミングって飼い主さんしか思い出せないことだったりするのです」

婦人:別れ際に「以前は女性起業家として活動していて、身体を壊して辞めたのです」
とプライベートのお話をお聞きしました。

帰路中、心に残り考えていました。
あれ、もしかしたら?

改めて、後日婦人にお会いして質問をしてみました。
「もしかして?
①ブランド物の洋服とバッグ類はお仕事道具ではなかったですか?
②普段の衣類とかにもマーキングはしていましたか?」

答えは①YES、②NOでした。

あーやっぱり、もしかしたらなのです。
お会いしたことはない猫ちゃんですが、ずっと考えてみていたのです。

特定のモノだけにマーキングをするということは「お知らせ」していますよね?

最後のマーキングを想い出せますか?
婦人:「最後にマーキングされたとき、翌日早朝に飛行機に乗らなくてはいけなくて、
キャリーの横にすべての荷物を準備していて、そこにマーキングされたのです。
早朝で忙しい時間帯に、それも出張の荷物に粗相をされて大変でした。
あ、でも、その出張がきっかけで私は体調を壊したのです」

私:「わー、お知らせしてくれていましたね。ママ、もう限界を超えているよと。
是非、今日帰宅されたら、猫ちゃんに「ごめんね」そして「ありがとうね」伝えてあげてください」

そのご婦人は想い出した瞬間に涙ぐまれていました。
そして、とても猫ちゃんに会いたく愛しい気持ちがこみあげてきますと。

(あ~きっと、みらくる☆( *´艸`))


 

後日、お聞きしてみました。

婦人:「あの後、うちの子に話しかけました。そうしたら、
今までだったら家出するくらいの勢いで飛び出していくのに、
物分かりが良くなったというか(笑)紳士的になったというか、
帰ってきますからねと出かけていくようになりました」

 

☆みらくる☆
一生懸命に「気づき」の行動をしてくれている動物達。
それに飼い主さんが気づいてあげることで、その瞬間に動物達の心の傷やブロックは外れます。

そうすると、動物達は本当に穏やかな顔になり、
「わかってくれたんだね」と問題行動がなくなることがあります。

私が「みらくる」と思う瞬間です。

飼い主さんと動物の「絆」を深められるのは飼い主さんしかできません。
私はその関係性のサポートをさせて頂くのみです。
ひとつ一つ絆が繋がっていきます。

ドッグコミュニケーショントレーナー
小林里香