■逃げるタロー君

 

■逃げるタロー君

KORINO様(49歳)タロー君(2歳)

里香さんのおかげで大変うちの子たちの反応が良くなりました。

タロー君が我が家のファミリーの一員となった際には、すでに14歳のおばあちゃんヨーキーのモモと暮らしていました。その後、モモが病気になってしまい、あまりその頃はかまってあげることが出来なく可哀相な事をしたなと思います。

モモが亡くなった後に気がつきました。タロー君は名前を呼ばれてもなかなか来なかったり、冬の寒い日の朝なども散歩に行こうというと隠れてしまったり、出て来てくれないという事が続き、苦労しておりました。

里香さんに来て頂き「お座り」や「待て」または「鼻タッチ」など基本的な事を再度しっかりとやって頂き、同時にちゃんと出来たら「褒めてあげる」事を、私自身が学び、少しずつ私の伝える事を聞いてくれるようになりました。

犬のトレーニングはまさに飼い主の「姿勢」や「態度」がそのまま現れると認識してます。トレーニングを怠らず、少しずつでもやっていくと、とても良い信頼関係が生まれるようで、引続き実行していかないといけないなと思っております。

飼い主様の手が嫌い

人と犬のコミュニケーションと信頼関係の結び、私が目指すトレーナーの形が見えてきた時に、ものすごいタイミングでタロー君は教えてくれました。

普段はとてもママが大好きで良い子なのに、お散歩に行こうとすると逃げるとお話を頂きました。問題行動としては「問題」とは思わない程度かもしれませんが、この小さなすれ違いに大きなすれ違いがあるはずなのです

飼い主様の手から「逃げる」という行動は、怖がっているから、人が苦手だから、仕方ないね、可愛げがないなどお散歩中にもよくお話をお聞きします。

でも、そこには「飼い主様の手が嫌い」という理由があるのです。

躾でこれを直していくというトレーンングではなく、まずは、その「理由」を飼い主様と一緒に考え思い出していただき、ワンコが理解してもらえないと悲しんでいる気持ちをReleaseしていきたいのです。

それが、ARSのコミュニケーション&ポジティブトレーニングです。

必ず理由がある

手から逃げるのには理由があって、「嫌!」という感情が働いている。

飼い主様とタロー君のコミュニケーションのかけ違いをみつけ、お互いの誤解をとり新たな信頼関係を結びなおしたいと思っていました。

いつから、どのタイミングで?

タロー君は飼い主様の手から逃げるようになったのだろうか?

いつ、飼い主さんは気づいたの?

飼い主様とすれ違ってしまった「嫌」の種。

これを私はずっと考えるわけですが、答えは、ずっと一緒にいるご家族にしかわからないのです。飼い主様の記憶をたどって頂かなくてはいけなくて、飼い主様への宿題にしていました。

ある日、レッスンに伺うと、飼い主様が思い出してお話をしてくれました。先住犬モモちゃんが余命わずかで、目を離したくない、時間のない時に急いで散歩に出かけたかった。

あのあたりかもしれない?

急いでBAGに入れられる恐怖があったかもしれない。モモへの哀しみからタロー君に八つ当たりをしてしまったかもしれない。そう涙ながらに語ってくれました。

その時、飼い主様のそばにきたタロー君がお座りをして、キョトンという顔をしている。でも、そこには緩んだ顔がありました。

とれたね?繋がったね♡

それから、飼い主様は決意を新たにしてハンドターゲットや、呼んで自ら来てもらうリコールの練習を継続してくださいました。

それは、問題解決の為のトレーニングというより、お互いの新たな絆づくりの、コミュニケーションの時間になりました。

トレーニングだけの解決ではなく、どこかでかけ違ってしまった想いも、必ず、通じ合うことができる。そんな瞬間をみせてくれたタロー君でした。

愛しい愛犬と心を通わせることは、飼い主様しかできないこと。
私はそこを紐解いていくことしかできません。

そんな気持ちからコミュニケーション&ポジティブドッグトレーニングが生まれたのです。

ドックコミュニケーショントレーナー小林里香

RikaKobayashi