大切な言葉「Choice&Control」
ハズバンダリー・トレーニングには、チンレストの他に、ステップ、ゴロンなど、人と犬が協力する形をつくり「安心のYES」を約束をするための行動ステップがあります(すごく楽しい!)
✅Choice(選択)
- 動物が「やる」「やらない」を選べる選択肢をあげる
- 例えば、歯みがきの前に「準備OK」と犬が合図を出す
- 無理やり行うのではなく、動物が「自分で選んで協力する」状態をつくる
✅ Control(コントロール)
- 愛犬が自分の行動によって環境や結果が変えられることを知る
- 「嫌なら離れても良い」などの選択肢を持たせる
- 選択肢を与えることでストレスや恐怖を減らし、信頼関係が深まる
- 選択肢を与えることでストレスが減り学習意欲が高まり、協力的になります。
強制ではなく、自発的な協力ができるようになることで、ケアの質が向上したり、問題行動の予防や改善にもつながります(攻撃性や逃避行動の減少)
◎ハズバンダリーケアトレーニング・60分/5回 ¥55,000(税込)
■こちらはARSベーシックコースに含まれます。

チンレストは芸ではなく、犬にとっての宝物
従来の服従させるトレーニングではなく、犬たちが自ら望ましい行動を選択して、人と<自発的に協力>する行動ができるようになったら、犬も人も幸せですよね。
それが、ハズバンダリー・トレーニングです。
例えば、チンレスト(英語で顎をのせる)。
SNS では思わず「かわいい」と声が出てしまう、人の手やテーブルに犬が顎を乗せてキョトンとしたお顔の写真。
チンレストはトリック(芸)と思われがちですが、犬がこの技術を身につけると、大きなメリットがあります。
私は、このチンレストを同意行動(Yes)として教えています。
そうすると、犬が安心して落ち着きます。
私自身の経験では、不安や恐怖から咬む行動をしていても、チンレストを学ぶことで、飼い主との関係性も修復され、一緒に歯みがきができるようになりました。

安心の「YES」!
チンレストで顎を置いていることを「YES」、顎を置くことをためらったら、それは「NO」であると人と犬がお互いに理解し約束をしていきます。
この約束が成立すると、状況や環境に対して犬自身がコントロールできることを学んでいきます。
それは、犬にとって無理強いや、嫌な拘束されることがない時間。
そこから安心と落ちつきも学んでいき、飼い主を信頼することで「嫌な歯みがき」から、安心できる「協力する歯みがき」へとなっていきます。
これは歯みがきだけではなく、日常のブラッシング、投薬や点眼、診察、トリミング・グルーミングケア、シニアさんの介護ケアなど、犬が人社会で生きていくために必要なケアとして幅広く、協力的行動の訓練として教えていきます。
ハズバンダリー・トレーニングについて、もっと詳しく
1964 年、イルカの尾びれからどう採血するかという工夫から、ハズバンダリー・トレーニングは生まれました。
水族館や動物園などの抱きかかえることができない大きな動物たちがストレスなく健康管理や採血・治療を自主的に受けられるように行動を教えていったのが始まりと言われています。
日本語にすると「受診動作訓練」と呼ばれています。
現在では世界中の水族館や動物園で健康管理を行うための訓練として導入されています。
ハズバンダリー・トレーニングは、近年では、CooperativeCare(コーポレイティブ・ケア)協力的行動の訓練とも呼ばれています。

ハズバンダリー・トレーニングとの出会い
私は 2019 年にハズバンダリー・トレーニングについてのセミナーを受講し、動物行動学のスペシャリストとしてオオカミの研究や動物園の勤務経験があるデンマーク人ヴィべケ・リーセ氏の「犬を尊重し、人と協力する方法を教える」という理念に惹かれRPTM 認定トレーナーとなりました。
講義の時ヴィべケ氏は「RPTM では、犬を服従させるトレーナーではなく、犬に協力することを教えるトレーナーを育てているのよ!」と笑いながら仰っていたことを思い出します。
2023 年から開始した<歯みがきトレーニング>では、犬自身が人と協力し歯みがきができるように、チンレストを用いた RPTM ハンドリングエクササイズからお伝えしています。

愛犬の信頼を裏切らない飼い主へ
生活に欠かせない愛犬のケアを捕まえて、押さえて、我慢を覚えさせてしないと出来ないと思い込んでいませんか?
捕まえ押さえてしまうと、暴れるか、逃げるか、咬むかという行動に進みがちです。それが毎日のケアなら、なおさら両者ともに辛いですよね。
もし、咬む行動があれば、まず、体に痛みがないかを見ます。そして環境や行動を見ます。
例えば歯みがき:あなたが犬だとして、笑顔のママに呼ばれ、嬉しく近づいていったら、突然、急にひっくり返され、歯みがきゴシゴシをされたら、「キャーこわーい!」となりませんか?
1 回は我慢しても、それが毎日続いたらどうでしょう。逃げる→でも捕まる→押さえつけられる→咬んででも逃げたい!という気持ちになってしまいます。
このような愛犬が嫌々をするというお悩みは、お散歩の首輪とリード着用時、キャリーバッグに入る行動でもよくお聞きします。
飼い主さんが良かれと思ってケアをするたびに、残念ながら犬の気持ちは不信感と疑いが積み重なっているかもしれません。
「咬む」という行動の裏側には、「不安と恐怖」の感情が結びついていることが多いことを知ってあげてほしいのです。
ケアに対して「不安と恐怖」を感じるようになってしまった犬は、人の「手」を嫌いになります。
その手は、犬目線でいうと、捕まえられた、離してもらえなかった、怖い手です。
ハズバンダリートレーニングには、怖い手から「愛の手」に変える力があります。
愛の手をつくる(協力的ケア)のご案内
このコースでは、ハズバンダリートレーニングをベースに、手のひらに顎を乗せるチンレスト、次に「安心のYES」を教える応用編へと進み、その苦手な項目から大切な「YES」を教え、行動修正をしながら信頼関係をつくっていきます。
愛犬に健康でいてもらうための歯みがきや日常のブラッシングケアは、毎日の生活で一緒に暮らす飼い主がお散歩と同じくらいお世話をしてあげなくてはいけないことです。
また、病院が嫌い、診察代や特定の場所が苦手な子たちは、心にとても不安を感じています。
もし、すでにブラッシングブラシや歯ブラシを見せるだけで逃げるという行動を見せている場合、その修正からのトレーニングになりますので、お時間がかかる場合もありますが
お互いの「約束」をつくれた瞬間からの、愛犬は目が輝き始め、人はその姿を見て笑顔になっていきます。
私もご一緒していて、とても嬉しい瞬間です。
犬に向ける「手」はお手当てができる「愛の手」でありたいですね。
苦手なことやお困りの行動がある場合は、ぜひ、ご相談下さい。
合わせて読みたい→歯みがきトレーニングメニュー









